映え本といえばこれ「いつか別れる。でもそれは今日ではない」を読んだ

Amazonランキング第1位(売れ筋ランキング 2017/5/28~6/2)
ブックファーストランキング1位(文芸書週間ランキング 2017/6/5~6/11、2017/8/21~27)

んまぁ〜なんと輝かしい!
 

今時の若者を知りたくば読んだらいいよ。なんてったって、インスタのハッシュタグ数が「5,512件」(2018年11月3日時点)なんですもの。多っ。

 

 

 
 

 

あらすじ?
無いよ、そんなものは!
 

本作はエッセイというか、作者・Fさんのコラム集だったのでした。
 

だいたいこんな内容

Twitterフォロワー数19万人超の「F」がつむぐ、寂しいと言えなくなったすべての大人のためのエッセイ計65篇。

1章「恋愛講座、もしくは反恋愛講座」では、女と男・愛・セックスをメインテーマに、好きという気持ちとは何か、見た目と中身どちらが大切か、色気についてなどエッセイ16篇を、

2章「優等生の皆様、不良の皆様」では、より良い人間関係とはなにかをメインテーマに、友達がいない人、人たらしな人、嫌いな人、コミュニケーション能力についてなどのエッセイ14篇を、

3章「寂しいって言って」では孤独・嫉妬・自信・感性など、自分との向き合い方をテーマに、10代・20代の背中をそっと一押しする、ちょっと切ないエッセイ14篇を、

最終章「恋愛を越えろ、夜を越えろ、永遠を越えろ」では片思い・失恋・結婚などをテーマに、本当に大切な人との向き合い方を綴った独自のエッセイを21篇収録。

恋愛、女性の生き方、人生観、人との関わり方…
そんなものたちが1テーマにつき2ページとか4ページとかで語られていくスタイル。
 

なんというか…女性ファッション誌の二色刷りページに載ってる雰囲気ね。
 

好きな人は好きだし、サブイボ立つ人はサブイボ立つと思う。「バズってるけどどんな本だろう?」と興味津々で読みました。
 

作者が男性なのか?女性なのか?
匂わせたり、違う方に見せようとしたり、翻弄するような文章だった。
 
気になったので調べてみたら、男性のようですね。
(ついつい、「この本を女性が書いてたらあんまり好きにはなれないけど、もし男性が書いたなら、すごい感性だな」と考えてしまう、ジェンダーから抜け出せない自分がいる)
 
参考:ダヴィンチニュースの記事に出てました
 
女子力は必要ない!とかっていうことを、男性が言ってくれるのは嬉しい、というか有難いなと思った。他者からの目を気にする必要はないんだと、当事者ではなくて、その他者が言ってくれることが。
 

サラダは取り分けなくてよし。無理に笑わなくてよし。季節感なくてよし。ピンクの服を着なくてよし。スマホの画面も割れててよし。野蛮でよし。生きていればよし。ただ好きなように好きなことをする自分のことが好きな人しかもう愛さなくてよし。

 

他にもなるほどね?と思ったのが二フレーズあったのでメモ。
 

通常用法の「女子力」とは、そういった媚びのスキルを高めることで、周囲の人間に愛想や好意を微笑みながら与えておきつつ、いつでも誰からでも幾らでも回収できるようにしておき、必要なものは奪い、不要なものは容赦なく切り捨てる、その計算高さ・リスク分散能力のことであろう。(P59より)

 
女子力の定義について、納得できる一文。毒気があるけど、でも真実を射抜いてる。こういうしたたかさが、女の子には絶対ある。
 

そもそもご機嫌に生きる以外、私たちに大した義務などないのだ。(P86より)

 
これ、かなりお気に入りのフレーズ。
ご機嫌でいるって、とっても大切なことだよね。もやもやしているときにこのフレーズを思い出せたら、気分も晴れやかになると思うの。
 

中には「はーん?ちょっと意味わからないヨ〜?」みたいな文章もあったけど、周囲に勧めるのは恥ずかしくて出来ない感じだけど、なにせご機嫌フレーズがとってもご機嫌だった(気に入った)ので、読んでよかったなと思った。
 

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大体読み終わるとAmazonのレビューを読むことにしてるんだけど、まあ星ひとつの多いこと多いこと。
作者さんのパクリ疑惑がわんさか出てきて苦笑いした。まあ、どっちでもいいかな…ご参考までに記事貼っときますね。自己判断で。
 

httpss://togetter.com/li/1115790
 

膝を抱えて座り込んでしまたくなる真夜中に、あなたの側にあったらいいなと思う一冊。そんなポエマー製造機(※)でした。

※読むと感化されてしまい、思わず感想がポエムになっちゃう系作品。気になる人はタグ付けてるので他の作品も見てみよう。
タグ:ポエマー製造機をチェック
 
 

余談:

Amazonの関連商品欄が地獄の様相でちょっと笑った。


ちょっとハイカロリーすぎませんかねぇ

でもね、「ボクたちはみんな大人になれなかった」は良質な私小説だったよ。おすすめだよ。

https://sunset-rise.com/star4/we-couldnt-become-adults