本編には置いていかれてるけど中篇はとてもよかった「レアリアⅢ後篇」
彩雲国物語が大ヒットした雪乃紗衣さんの新作ファンタジーシリーズ。
二国間が争いを続ける帝国と王朝を舞台に、
親世代と子世代の運命と恋を描いた悲壮感溢れるファンタジー。
これまでの感想は以下のリンクから。1巻には自作相関図も付いてます。
https://sunset-rise.com/star3/realia
https://sunset-rise.com/star3/realia2
https://sunset-rise.com/star3/realia3-1
悲壮感溢れるファンタジーというのが、わたしが思う本作の特徴でして。
とにかく人はいっぱい死ぬ。帝国と王朝は避けようのない戦争に向かっていく。
軍師を務める主人公の家は、親子(血の繋がりはない)それぞれがいずれ戦争の中で死ぬことを
自分の宿命と納得して、それでも大切なものを守るために、終わりへの道を進んでいく。
彩雲国の終盤がめっぽうシリアスだったことを覚えている読者の方は、
あの雰囲気がそのまま別シリーズになったと受け止めていただければイメージしやすいんじゃないか。
そんな訳で、とにかく思わせぶりな描写が多くて、話の筋がよく分からない、
というのが計四冊読んだここまでの感想です。(好きな人はすみません、、)
なんかもうですね…分かりにくいんですよね…
誰か箇条書きでストーリーをまとめてくれよ!
なんでミレディア(主人公の少女)とロジェ(ミレディアの命の恩人にして運命の人にして彼女の大切なものを全て奪うつもりでいる謎の人)が
雪の中、四阿(あずまや)で踊るの!?
なんで!?
※自分のために読み取れたことをネタバレ感想として後で書きますので、
よろしければご参考にどうぞ。
ストーリーに置いていかれてしまった感があって、
「物語がどう展開するかは気になるけど、毎回よく分からん感じで
煙に巻かれるのはちょっと耐えられなさそうだから、
続きが出ても果たして読み綴られるかな…」と不安に思いながら本編は読了した。
今回は、本編自体は全体の4割くらいで、残りの6割はそれぞれのターニングポイントとなった
グランゼリア線を描いた「碧落」という中篇が収録されていました。
これもどうせよく分からないんでしょ…?
と疑いつつ読んでみると、この中篇、面白いじゃないですか。
おそらく、本編で散々触れられてきた戦ゆえに、そこで何が起きたかという予備知識は十分に持っていたから
多少思わせぶりな展開があっても本筋を掴み続けられたのがポイントだったように思う。
「分かる…内容が頭に入ってくるぞ…!」という気持ちになった。笑
本編も続けて読めばするっと理解できるのかもしれない…
ということで、特に一気読みすることをおすすめするシリーズかも。
雰囲気は好きなんだよ、雰囲気は😂
以降、ネタバレ感想です。(というか自分なりの事実の確認)
未読の方はご注意を!
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- 黒いナイフを引き抜いて呪いを受けるはずだったミレディアは、カイから渡されたお守りのおかげで助かる。
- アリルは邪眼に食べられそうになっていたところにギィとカイ?に助けられる。横にいたミレディアは偽物。(なんでこの二人が助けに来るの?そしてミレディアが人形なのはなんで??)
- アリルはガネシャのもとに連れ込まれるが披露目に出るために抜け出そうとする。
- アリルはサカナとギィを振り払い、水門を飛び越えてミレティアに抱きとめられ失神する。身体能力どうなってんの。
- サカナはレティアーズだったみたい。
- カイが用意した衣装(恐怖帝が即位の儀で着た衣装)を着て披露目に登場。(アリルがかっこよくて好きなシーン)
- 披露目の式典の間にミレディアはその場を抜け出し、ロジェと踊る。(何回読んでも分からないんだけどなんで??)
- アリルがミレディアを迎えに来るが、ミレディアはどうしてもという用事があり、アリルと待ち合わせの約束をして別れる。(なんで??)
- ロジェはネネの元を訪れる。ネネはラムザによって?邪眼に食べられている。(アリルに仕掛けた呪いが失敗してしっぺ返しを受けているのは分かるんだけど、ラムザはそれにどう関係するの??)。
- ネネがロジェを13年前に鉄格子から出して、自分の子ども(アリル)を鉄格子に入れた。ネネは暗殺教団のメンバーで、ロジェを殺すために向かったが、逆にロジェを鉄格子から出すことになる。
- 死にゆくネネの元にカラスに憑依したユーディアスが訪れる。ネネが死んだらロジェを道ずれにするような呪いがかかっていることが分かる。
- ネネの死によって呪いを受けたロジェが礼拝堂で死にかけているところにミレティアが助けに来る。(踊ってた時に違和感があったとのことだけど、血とか出てたってこと???ミレディアと別れてからグハッってなったってこと??)
- 約束の時間を3時間過ぎてから、ミレティアはアリルと再会する。
- 泣くミレティアを慰めるアリル。運命の石が鳴る。(鳴らしたのはミレディアなの????アリルは披露目で触ってるもんね???)
- ミレディアとアリルは王宮を抜け出して自宅に帰って来る。(えっ運命の石が鳴ったのにそれには全然触れないのなんで???)
- 3月21日がミレディアの誕生日で、その日をアリルにあげることを約束する。
- ネネの葬儀の後、ラムザとネネが会話をする。(まあ幽霊と話すのはもうアリだとして、ラムザがネネの人形っていうのは比喩ってことでいいんだよね?ラムザはユーディアスとネネの子どもではなくて誰かの子どもなんだよね?駒みたいな文章があると、魔法か何かで作った人形のようにも読めてしまう。分かりづらいよ…!?)
- ラムザと檻の中のアリルがチェス的なもので戦う。ラムザが勝つ。(アリルいつの間に檻に戻ったん…?)
- オレンディアがミレディアからの手紙を読む。(アリルとオレンディアって八月に会ってたんだっけ?八月ってなんだっけ??)
- ミルゼリスが回想する。この時に暗殺教団の長老がカイだったことが分かる。
- ユーディアスが皇帝選に投票する。どちらに入れたかは不明。
- アリルが館に戻ってきて寝ているミレディアにキスをする。(いいぞ青少年もっとやれ)モノローグが入って終了。(このモノローグもよく分からない。ミレディアが死んでしまったとしても自分のものになるならいい、みたいな風に読めたけど合ってる??)
こうやって振り返ると、何も理解できていないことがよく分かって笑えてくる😇
自分の解釈が合ってるのかな?それとも全然違うのかな?と不確かなまま読み終わって、
また次を読むまでに間が空くから、ますます「前ってどうだったんだっけな?」があやふやになって、
結果、何も分からない、という現象が起きているのだと思った。
(原因は分かったけど解決はしないパターン)
誰か、すごく親切にまとめてくれてたらいいのにな…(わたしでは残念ながら力不足だった)
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