【まとめ】2022年に読んだ本+今年のベスト10冊

2022年もいよいよ終わり……ということで恒例企画です!

サクッと行きますぜ。(今年中に記事公開したいので焦っている)

ちなみに昨年までの読んでみたまとめはこちらです。

https://sunset-rise.com/summary/best-of-2021
https://sunset-rise.com/summary/best-of-2020
https://sunset-rise.com/summary/best-of-2019

2022年に読んだ本まとめ

今年は49冊読みました。上下巻はまとめて書いているので実際は50冊ちょいかな。2021年が45冊だったのでちょっと増えてます。
はつねは会社員なのですが、残業が月に30〜70時間と慢性的にそこそこ忙しい割には頑張ったということで、ひとつ。(何が?)

ということで今年読んだ本の一覧がこちらです。
これを見ると、読んだ割にブログが書けていないことがよく分かります。ぐぬぬ……

  1. 同志少女よ、敵を撃て
  2. 課長2.0
  3. 愚かな薔薇
  4. 最強のチームをつくる方法
  5. 黒牢城
  6. 図解世界一わかりやすいキリスト教
  7. 少女を埋める
  8. 護られなかった者たちへ
  9. 血と霧1 常闇の王子
  10. 三千円の使い方
  11. 血と霧2 無名の英雄
  12. むらさきのスカートの女
  13. 武器としての戦略フレームワーク
  14. 超加速経済アフリカ
  15. サラリーマン女子、定年後を考える
  16. 世界を見てきた投資のプロが新入社員にこっそり教えている驚くほどシンプルで一生使える投資
  17. 名もなき王国
  18. 後宮小説
  19. あの家に暮らす四人の女
  20. クララとお日さま
  21. イノベーションの競争戦略
  22. 星の王子さま
  23. 水使いの森
  24. 変な家
  25. 恐い間取り
  26. KPI大全(流し読み)
  27. ぼっけぇ、きょうてぇ
  28. 人と組織を効果的に動かすKPIマネジメント
  29. 灰と幻想のグリムガル19
  30. 香君 上・下
  31. 「コミュニティ」づくりの教科書
  32. エチュード春一番 子犬のワルツ(再読)
  33. エチュード春一番 三日月のボレロ(再読)
  34. エチュード春一番 幻想組曲[狼]
  35. 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
  36. 面白いほどよくわかる!古事記
  37. 日本文化の核心「ジャパン・スタイル」を読み解く
  38. 学校では教えない「社会人のための現代史」
  39. 夜と霧
  40. センスは知識から生まれる(再読)
  41. ビジネスを変える100のブルーオーシャン(流し読み)
  42. 恋は暗黒。
  43. 童話物語 上・下(再再読)
  44. ピクニックアットハンギングロック
  45. 妄想する頭 思考する手
  46. マッピング思考
  47. はじめての哲学的思考
  48. 方舟
  49. ずっとお城で暮らしてる

記事を書いた本にはリンクを貼っておきましたので、気になる本がありましたらご参照ください〜!

2022年のベスト本10選

順位をつけるのはかなり難しいので、選んだ順でご紹介します。ニアリーイコール順位と思っていただければ。

📛同志少女よ、敵を撃て

この1冊を外すことは出来ないですね。1月に読んだので2022年の本!という印象は薄いけど、これが今年のベストワンかもしれないです。

モニョモニョ思うことは沢山ありつつも、やっぱりシンと冷えた空気を切り裂く銃声や、少女たちの眼差しが否応なく剣呑になっていく様、なぜ戦うのか?という葛藤……
それらが「面白いものを読んだ!」という衝撃として読み手の身体に残り続ける感覚が、やっぱり特出していると思うのです。

ぜひお試しあれ。

📛クララとお日さま

カズオ・イシグロセンセーのノーベル賞受賞後初の長編小説。
ちょっと前の発売だよな…と思ったら2021年の本だったのでそんなに世間の波から外れてなくて安心。

“お日さまを信仰するAI“が主人公という突飛な設定と、主人公のAI目線での穏やかな語り口、そして合間に見え隠れする不穏さが魅力です。
読み終わった後に考察めちゃ読みたくなる作品って名作だと思うのですが、本作まさにそれ。読んだ方それぞれの解釈が生まれるはずで、それを知りたくなる感じ。

ぜひあなたの解釈もわたしにお聞かせくださいな。

📛香君

今日本で一番ノっていらっしゃるファンタジー作家といえば上橋菜穂子さんでは?と思っているのですが、同氏の最新作「香君」がやっぱり面白かったです。
上橋作品はNHKでドラマ化されそうな生真面目さがありますよね。「香君」もそのうちドラマ化されるに違いない。

質実剛健で、地に足がついているのに世界観の広がりがとんでもなくて、全てを解決してくれる魔法なんてなくて、与えられた環境の中で登場人物たちが必死に課題を解決しようとする……
上橋さんはファンタジーが描きたいというよりも、一つの主題を表現する方法としてファンタジーを用いていらっしゃるのかな?と感じました。

「鹿の王」がお好きだったら本作も間違いなく楽しいです。そして社会人10年目以上(偏見)が読んだら絶対沁みる。疲れた大人にこそおすすめです。

📛夜と霧

ザ・名著ですね。今年の夏にコロナに罹患しまして、ホテル療養中に時間があったので読みました。(療養中にドストエフスキーの悪霊にもチャレンジしたのですが、こちらは読みきれず積んだままになっています笑)

ホテル療養徹底攻略記をnoteに描きましたので、困った時にどうぞ
https://note.com/hatsune_ss/n/nf36ec441d0dc

第二次世界大戦下、ナチスの強制収容所に連行された心理学者が自らの経験を踏まえて“収容所に入ると人はどうなるか?“を解き明かした一冊
途方もなく重たいテーマにも関わらず、不思議と読み心地が軽やかなのが、救いでもあり恐ろしくもある、稀有な作品です。

強制収容所には遠く遠く及ばないものの、誰にでも困難に直面することはあって。その時にどのような心持ちでいるべきか?を学べる作品でもあります。読みやすいのでぜひどうぞ。

📛愚かな薔薇

恩田陸の鈍器本!2021年の年末発売だったのですが、発売当初の限定カバーが萩尾望都さんの書き下ろしイラストで、それが本のテイストと完璧に調和してて最高だったのですよね。今は通常版に戻っているみたい。ずっと萩尾望都版でいいのになぁ。

“美しくもおぞましい吸血鬼SF“と聞いたら反応しちゃう人は全員読んだ方が良いです。
個人的には本作、SF×ミステリー×ぼくなつ(※ぼくのなつやすみという名作ゲーム)だと思ってます。感想を下書きに放置しちゃっているので来年アップしたいなぁ。

📛後宮小説

「泣き虫弱虫諸葛孔明」などで有名な酒見賢一さんのデビュー作。
表紙からは歴史小説感がめちゃくちゃ漂ってくるのですが明るい中華ファンタジーなのでご安心あれ。(?)

皇帝が代替わりするとその度に後宮も新しく作られ、少女たちが国中から集められるという架空の中華帝国が舞台。主人公の銀河は何も知らずに後宮にやってきて…というもの。

コバルト文庫に代表されるような少女向け中華ファンタジーと本作の違いは、やはり“後宮とは何のためにあるか”にきちんと突っ込んでいくところでしょうかね。つまり本作、下ネタが多い(真顔)

これが「雲のように風のように」という題名で1990年にアニメ化そうなので、誰向けの仕上がりで、どこまで表現しているのか…?がちょっと気になっています笑(アマプラでレンタルできるのだけど、有料でわざわざ借りるほどではない)

📛黒牢城

2022年といえば本作!って感じでしたよね。もちろんしっかり面白いのですが、これはもう好みの問題で、全人類に勧めたい!と思うほどではなかったな……という気持ちがこの選出順(7番目)に現れています。

歴史(戦国)好き、ミステリー好きな方は読んで損はないと思います。

※感想がえらいあっさりしてしまうのも、やはり好みではなかったからか……いやでも好みではないのにこんなに面白いっていうことがそもそもすごいのか……

📛日本文化の核心

ちょっと毛色が変わって新書のご紹介。

松岡正剛さんという“編集工学”を生業とするおじいさま(御年78歳)が、“日本文化とはこうだ!”を熱く語る本。……と聞くと面白そうじゃないのですが、これがですね、深くて難しくて読み応えがすごいんです。

ちなみに松岡正剛さんは、わたしにとっては丸善丸の内店で行われていたショップ・イン・ショップ「松丸本舗」の仕掛け人というイメージが強烈です。学生時代に訪れて、圧倒的にかっこいい書店空間に痺れ散らかしたものです。

ちょっと調べてみると、「松丸本舗主義」という本も出されているようなので今度読んでみようっと。
そして「日本文化の核心」は何度か読み返して自分なりに咀嚼したいな……と思っているので、咀嚼できた暁には記事にしてみます。乞うご期待!(と書いて自分にプレッシャーをかけるスタイル)

📛童話物語

仕事に疲れている時期に、心から愛する本を読んで自分に栄養を与えないとやばい!という気持ちから読みました。なので3度目くらいの再読なのですが、やっぱり、やっぱり、面白いのでランクインさせていただきます。

「お話をしましょう、お母さんは言いました」「朝はまだ世界の裏側だった」から始まる物語。この書き出しを何度心の中で繰り返したことでしょう。(思い入れのある本なので、自ずと文体がポエティックになる)

人に優しくすることの難しさと、それゆえ優しさが温かいことを、何度でも思い出させてくれる一冊。

それと、ぶっきらボーイ(ぶっきらぼうタイプのヒーロー)と世界観作り込みすぎファンタジー(本作、巻末付録の量がえげつない)の沼に叩き落としてくれた本でもあります。俗な感想で〆る。

📛ピクニックアットハンギングロック

年末に駆け込みで読んだ本。映画「ミッドサマー」とか、不穏なタイプの恩田陸が好きな方には刺さるはず。

1970年代のオーストラリア、全寮制の女学院で過ごす良家の少女たち。バレンタインデーの日に許されたひとときのピクニック。それは幸せな1日になるはずだった……(不穏)てなあらすじです。

ネタバレナイナイの方がもちろん面白いのでこれ以上は何も語るまい。これも感想を下書きで温め中(放置中)なので、来年そっとアップしておきます。

無事にまとめも書き終えましたので新年を迎えられそうです。ヨカッタヨカッタ。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。皆様良いお年をお迎えくださ〜い!