2024年に読んだ33冊とおすすめまとめ
あっという間に2024年も年末ですね。
毎年同じことを言っている気がしますが(あっという間に〜)、だって同じことを思うのだから仕方ない。
来年はもっと良い年にしようと願い、果たせず、同じような年末がくるのもまた一興。
なんなら愛らしさすらありますね。愚かで健気な人類として。
ということで(どういうこと?)、毎年恒例の今年読んだ本まとめです!
2024年読んだ33冊リスト
今年は33冊読みました。
2023年が23冊、2022年が49冊、2021年が45冊だったので、当社比としてまあまあの読書量と言えるでしょう。
ブログに感想を書いたものはそっとリンクを貼ったので、気になる作品があったらぜひ記事をご一読ください〜(読んだのに感想を書いていないものが多々あることがわかる)
- 生存者/アレックス・シュルマン
- 夜明けの花園/恩田陸
- 神山 地方再生の教科書/篠原筐
- 屍人荘の殺人/今村昌弘
- お一人さま逃亡温泉/加藤亜由子
- 全米ナンバーワンビジネススクールで教える起業家の思考と実践術/山川 恭弘・大前 智里
- オーブランの少女/深緑野分
- 十角館の殺人/綾辻直人
- パッキパキ北京/綿谷りさ
- ChatGPT時代の文系AI人材になる/野口竜司
- 黒祠の島/小野不由美
- 灰と幻想のグリムガル20/十文字青
- なぜ働いていると本が読めなくなるのか/三宅香帆
- 知事失格/小林一哉
- 灰と幻想のグリムガル21/十文字青
- 私の猫/十文字青
- spring /恩田陸
- 近畿地方のある場所について/背筋
- 貴様いつまで女子でいるつもりだ問題/ジェーン・スー
- 苦役列車/西村賢太
- トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー/ガブリエル・ゼヴィン
- 自転しながら公転する/山本文緒
- ルビンの壺が割れた/宿野かほる
- 果てなき天のファタルシス/十文字青
- パルパネルは再び世界を救えるのか/十文字青
- 暇と退屈の倫理学/國分功一郎
- くらのかみ/小野不由美
- 日本文化の核心/松岡正剛
- 売れるコピーライティング単語帖/神田昌典
- 2032年、日本がスタートアップのハブになる/フィル・ウィックハム
- オードリー・タン Thinking Skill/オードリー・タン、楊倩蓉
- 地雷グリコ/青崎有吾
- 「好き」を言語化する技術/三宅香帆
リストにリンクを貼ってみて気づいたのですが、年の前半に読んだ本ほど感想を書いていますね。
新年に心を入れ替えてせっせと感想を書いていたものの徐々に追いつかなくなって、とうとう何も描かなくなっていることが見て取れますね、愛らしい。(positive thinking)
さて、後半では「特によかったな〜」と思う本をいくつかご紹介してみます。
年の瀬になると、みなさんが「買ってよかったもの」などをXに投稿してくださるアノ風習、すごく良いですよね。一年分の、その方の叡智が詰まっている気がして。
わたしの一年分も、どなたかのお役に立ったら嬉しいです。
2024年の読んでよかった本まとめ
夜明けの花園
とても愛している恩田陸の「理瀬シリーズ」から短編集が!
上品な装丁も見所の一つです。(それはそれとして、他のシリーズ単行本とサイズが異なることによるバラバラ感は、少々違和感ではある)
これはもうファンブックみたいなものなので、作品としての面白さかは二の次。(と書くと作家にとても失礼ではあるけど、断片を束ねた短編集なので……ファンとしては新作長編をいつまでも待っているので……)
2024年の思い出的な一冊。
オーブランの少女
こちらは先程の「恩田陸の理瀬シリーズみたいな本」を探していて、Xでおすすめしていただいた作品。
人から勧められるという体験自体が嬉しく、尻尾ぶんまわしながら読んだら見事に面白くて最高の体験をさせていただいた、こちらも思い出深い一冊です。
とにかく、恩田陸のしっとりとした世界観が好きな方にはお試しいただきたい。
深緑野分……オボエタ……(本を求めて彷徨う哀しきモンスター)
パッキパキ北京
実は綿谷りささんって読んだこと無かったのですが(食わず嫌いに近かった)、こちらで出会いました。
たびたび綿谷作品の良さをX上で目にすることがあ理、書店で新作を見かけ、パッキパキで薄い本だったので「これならイケるか?」と恐る恐る読んでみたら、まぁ面白くて。
装丁も素敵だし、作品から漂う奥ゆかしい文学性を味わうにも、紙で読んだ方が面白いだろうなと感じる一冊でした。
私の猫
敬愛する作家・十文字青さんの短編集。
「この小説を世に出すためにレーベルを立ち上げた」とおっしゃる新進気鋭のひとりレーベル「書肆imasu」から発売です。
本書の良さはすでに何度もXなどで垂れ流しているのですが、装丁がね〜もう素敵で素敵で!
このご時世に紙で本を読む価値って、やっぱりここにあるよね!と確信させていただける仕上がりです。
紙の本を所有する喜び、本棚に並べる喜び、普段の生活に溶け込んで、背表紙がふと視界に入ったときに湧き上がるほんの少しの嬉しさ……そう言ったものが、在ります。
装丁の暖かさと裏腹に中身がドライなのも良い。
それら全てが作品の世界観であるような気がして。
トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー
こちら、仲良くさせていただいているXのお友だちの推しということで軽率にポチって読んだのですが、いやぁ……良かった。
読んでいる間の多幸感が新しくて。
この愛すべき登場人物たちの成長をじっと眺めていたい……みんな暖かくして、幸せであれよ……と願って止まない、不思議な読み心地です。
「何……この気持ち…?」となります。
洋書ながら、翻訳が自然なことと登場人物が少ないこと(助かる!)で、洋書苦手民にもおすすめできます。
日本のゲームが沢山登場します。
ゲーム好きな人も興味のない人も、日本人なら”題材にされている”嬉しさがほんのり漂うことも、多幸感の要因なのかも。分厚い本だけど大丈夫です。
喜びと冒険と友情の世界に浸る、新しくて懐かしい喜びをぜひ!
2024年のベストワンかも。(自分の読んだ感想が陳腐に感じられて、ブログとしては感想をうまく書けなかったのだけど、おすすめです)
日本文学の核心
再読作品、かつこの中で唯一小説以外ですが、これがですね〜面白いんです。
日本の文化は決して簡単に語れるものではなくて、複雑で多層的であると明確に宣言してくれたこと(難しくて当然なのだという納得感・安心感があった)。その重層を丁寧に手繰り寄せ、”おおもと”を示しれくれたこと。それがよかった。
ポケモンや、地鎮祭や、三三七拍子や、コギャルや……とにかく色んなものが取り扱われ、それが収束していくところが面白かった。
”おおもと”を辿った結果すべてが記紀神話にたどり着いてしまうので、一見スピリチュアルに見えてしまうところが玉に瑕かも?(決してスピリチュアルではなくむしろロジカルに考えた結果なのだけど、とにかく全てが”神話”になってしまうので、資本経済社会に生きる人にはちょっと突飛に写りそう)
わたしには正直難解だったけれど、「日本文化」をうっすらとでも好きだと思う人は読んで損なし。
松岡正剛氏のような方の話をもっと見聞きしたいのだけど、今はどなたが”それ”なのでしょう?
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さんの2025年がさらに良いもので在りますように!来年もよろしくお願いいたします。